糀のある生活。鎌倉の小さな糀屋さん
人生の転機。変化を乗り越え、鎌倉の地へ
鎌倉市浄明寺。
竹林に囲まれた一角に、寺坂寛志さんが営む一軒家の糀屋『sawvih:そうび』。が佇んでいます。
寺坂さんは、福井県出身。御実家が農業と糀屋をされているという環境で育ったそうです。
「このまま、福井という土地で、実家を継いで生きていくのだろう。。。と思っていたんです。」
しかし、転機は、ご自身の御父様からの助言だったそう。
「当時勤めていた眼鏡会社を辞めて、海外へ行く決意をしました。」
「単身カナダへ語学留学という名目で飛び、約三年という期間でしたが、本当にいろんな事を学び経験し、日本へ戻ってきました。」
奥様の志帆さんとも、カナダの地で出会ったという。
まさに人生の転機。その後、奥様とご実家の福井に帰省。
すでに御兄弟が家業を継いでいた事もあり、寺坂さんは新たな挑戦をこの鎌倉の地で、『sawvih』をスタートさせたのでした。
sawvih HP https://sawvih.com/
Instagram https://www.instagram.com/sawvih/
Twitter https://twitter.com/sawvih
浄明寺の細い小道を進むと、素敵な一軒家の糀屋さん『sawvih』があります。
この鎌倉の奥地、浄明寺という土地を選んだのは、奥様の志帆さん。
「妻の、直感は当たるんです。」と、寺坂さん。
竹林の雰囲気、袋小路のトトロ感(奥様の志帆さん談)、土地柄、など寺坂さんご自身も納得した上で、この鎌倉の浄明寺で糀屋を始めたそうです。
「鎌倉駅のそばではなく、あえて離れた所へ店舗をかまえて、地元密着のお店になりたいと思いました。」
まずは、地元の人々に知ってもらう。
そして今後は、鎌倉に観光へ訪れた人々に知ってもらいたいとおっしゃっていました。
夏が過ぎ、これから秋に変わると、浄明寺周辺は紅葉が素晴らしいです。
通称竹寺 報国寺 http://www.houkokuji.or.jp/
鎌倉五山 第五位 浄明寺 枯山水庭園 https://ishigama.info/kisenan/index.shtml
旧華頂宮邸 http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/keikan/k-index1.html
糀のある生活
「私の夢は、鎌倉のご家庭の冷蔵庫に必ず糀が入っていて欲しいという夢です。」
福井県『あさひ愛農園』の特別栽培米(無農薬米)を100%使用した自慢の糀。
あさひ愛農園ホームページ http://www.ainouen.jp/
携わっている人々の、たくさんの想いが込められた『糀』
「糀を語る上で、欠かせないのは、『人』です。」
「この『糀』ができるまでに、たくさんの人々の、想いや、努力、協力があってできたのがこの『糀』なのです。」
兄弟同士、手を取り合って互いに一生懸命、支え合っています。
無農薬の米を作るために、協力していただいた地域住民の皆さん。
24時間体制での温度管理。糀を揉む作業は、全て手作業。
この糀には、福井のご実家の皆さん、寺坂さん、そこに携わる人々の想い、簡単には語れない壮大なストーリーが背景にあるんですね。
『sawvih:そうび』= 「人生の収穫期」という意味を乗せた造語。
「私自身がこれまでに、観てきたもの、体験したこと、訪れた場所、出会った人々。」
「たくさんの経験を収穫し、形にしたものを、皆さんにお届けしたいという意味が込められています」
『衣・食・住』をテーマに糀の魅力を伝えたい
『sawvih:そうび』には、『装備』『壮美』『薔薇』という言葉も込められていて、
寺坂さんは、糀を「衣・食・住」という、身近な形で伝える事に重点をおいたそうです。
その空間が、『sawvih』です。
『衣』・・・糀作りの基盤となる稲作。
稲作で着用される作業着を「美」の観点で機能美、様式美を『装備』するコンセプトのオリジナルブランド
『sawvih』オリジナルデニム。『ZENA』
「留学中のカナダで意気投合した友人。彼が繋いでくれた縁で、岡山の「玄人-haruhito-」代表の小西さんという方に出会えました。」
「小西さんからのご縁で、この『ZENA』を手がけてくださった、「etau」代表の岡田さんと運命の出会いを果たせました。」
人と人が繋がって、この『ZENA』ができた素敵な縁のエピソードです。
etau ホームページ http://picbear.online/etau.sew
『食』・・・糀を身近に触れ、健康や美味しさの魅力をカフェスタイルで甘酒や糀スイーツを提供・販売
『飲む点滴』と呼ばれる甘糀を一日分詰め込んだ、体に優しいドリンク。
竹林を眺めながら、季節の糀スムージを贅沢に堪能できる空間。
オーダーをすると、手際よくスムージを作り始めてくれる寺坂さん
生きてる味噌 『amami』
福井県特別栽培米認証 玄米糀 福井県産大豆 里のほほえみ 高知県室戸沖産 天海の塩
『住』・・・ 糀の使い方やノウハウを体験型ワークショップにて、発信。
糀のある生活を後押しする。
店舗兼住宅設計は、佐賀・高橋設計室の高橋氏のデザイン。
佐賀・高橋設計室ホームページ http://www.takahashi-arch.com/
カフェ兼ワークショップスペースになっている空間
「高橋先生の手がけたデザインを拝見したときに、とても素敵なセンスに惹かれたのですが、どこか気難しそうだと勝手に思い込んでいたんです。」
「ふと、プロフィール欄の趣味の部分に、『猫と遊ぶ。』と書いてあって。。。。あ!!この人にお願いしよう!!!って(笑)」
「猫好きに、悪い人はいないですからね。」
と、寺坂さんは、無類の猫好き(笑)
我が家の設計担当の設計士さん達も、猫好きというか、猫飼ってる建築士さんでした(笑)
高橋氏が『sawvih』での手彫りワークショップのバターナイフなど
縦に繋がる事なく、横に繋がっていくのが鎌倉の良い所
「鎌倉って、どんな方が住んでいるんだろう。」
と寺坂さんは、疑問に似た興味があったそう。
「出店して、数ヶ月が経ちましたが、鎌倉の方々は、非常に懐が深いです。新参者の私の事を、まっすぐに見ていただいてるような感覚を覚えます。」
鎌倉の縦に繋がる事ではなく、横に繋がり、広がっていく。
鎌倉に住んでみて、商売を始めてみて、本当に心地がいいと寺坂さんは嬉しそうに答えてくれました。
「うまく言えませんが、良い距離の保てる『大人な隣人』という感じでしょうかね。」
糀のある暮らし。糀のある人生。
「駆け出しですが、糀の魅力や使い方をたくさんの人に知っていただき、街の糀屋として、一人前になりたいです。」
「地元、福井県でも行っていた。『食育』を鎌倉の地でも、ワークショップなどを開催して、たくさんの子供達に食に触れてもらう体験から、
糀に興味を持ってもらえるように力を入れていきたいです。」
寺坂さんご自身も、二児のパパとうこともあってか、子供達の食にも『糀』を寄り添えたらとお考えだそうです。
糀を贅沢に堪能できる空間『sawvih』今後も寺坂さんのご活躍楽しみですね。
『sawvih:そうび』店主 寺坂寛志 32歳 福井県出身 店舗情報 鎌倉市浄明寺5−6−1 0467−37−5188 水曜日定休日 10:00ー18:00 HP https://sawvih.com/ Instagram https://www.instagram.com/sawvih/ Twitter https://twitter.com/sawvih