食とアート。独自の世界観を持ち鎌倉で活動する若き才能

Art

 

文化や伝統をモダンに表現し続ける若き才能

鎌倉駅西口(通称裏駅)の御成通り。

『yui the public house』 を拠点として 食とアートを独自の世界観を持って活動している Kari Ishikawaさん。

初めてKariさんに出会ったのは、奇しくも『食堂kasiko』ではなく、全くのプライベートな場面でした。

「あ、この娘。何か持ってる娘だ。ちゃんと自分を持ってる人だ。。。。」

とかなり恐れ多いのですが、私の直感が働いたんです。

Kariさんを知れば知るほど、中毒性を増していく。

独特な空気感、容姿端麗、若く爆発的な才能。 私は一瞬で彼女のファンになってしまいました。

Kariさんは、桑沢デザイン研究所デザイン専攻科ファッションデザインコースに入学。

卒業を機に新たな活動の場を求めて、三浦半島の一軒家へ移住。

「学生時代の頃の作業スペースは主に学校でした。」

「卒業後はひとり暮らしのワンルームでは作業効率も悪くて、都心にもアクセスしやすい立地、家賃もリーズナブルな広い一軒家を探していたんです。」

 

現在のアトリエ兼住居

学生時代に自身のブランド『kasiko』を立ち上げ。ニッポンを軸にしたテキスタイル(織物)やアート作品などを制作。

さらに、オリジナルテキスタイルのくらしの雑貨などを販売。

『kasiko』オンラインストア

https://kasiko.net/

新たに食の分野での表現として鎌倉にて『食堂kasiko』活動中。

鎌倉で活動を始めて2年目になるKariさん。

「鎌倉は、アーティスト活動するにあたり受け入れてもらいやすいのではないかと思ったんです。」

鎌倉の求人情報を調べ、目に留まったのが、今拠点を置かれている『yui the public house』だったそうだ。

7月上旬から下旬まで、鎌倉の各商店街で行っていた KAMAKURA DESIGN ➕ART WALK みずたまてん

『KAMAKURA DESIGN ➕ART WALK みずたまてん』https://mizutamaten.com/

Kariさんの作品も 『yui the public house』にて展示

bear “mizutama” by Kari Isikawa

とある国のおはなし

Story of certain country  Kari Ishikawa アクリル/キャンバス

朝なのか、昼なのか、はたまた夜なのか、

この国の人々は何をして、何を食べて、

どんな暮らしをしているのだろう。

あなた自身がつくる、となる国のおはなし。

4つめのりんご<上・下>

Fourth apple  Kari Ishikawa アクリル/キャンバス 2018

アダムとイブの禁断の果実、

万有引力を発見したニュートンの林檎、

スティーブ・ジョブスのアップル。

時代を変えた3つのりんご。

4つめのりんごは、誰の手に?

bear “mizutama” オリジナルグッズ

まだ知らないニッポンをものづくりを通して発信する

Kariさんの作風は【ニッポン】を軸にして制作されていたり表現されている。

「学生時代から、テーマを決めて作品を作ると【日本的】なものを作っていることが多かったんです。」

「でもそれは、私にとって自然の流れでした。」

Kariさんの作風は、日本の文化や伝統、歴史を重んじてる様子がひとつひとつの作品から感じられる。

「特に日本語が好きで、言葉から生み出すことが好きです。」とKariさん。

日本語を大切にしている、Kariさんの言葉の表現は、実に心地が良い。しっかりと自身の言葉を持っているからこそ、

生み出す作品ひとつひとつに『生きた言葉』が宿っているかのように鮮明に力強く映るのかもしれません。

「まだ知らないニッポンを。ものづくりを通して発信し、現代の人々に寄り添えるような作品と、ニッポン人である喜びを届けたい」

食堂kasiko

「料理は子供の頃からすぐそばにあったんです。」

「子供の頃の習い事が、何故かお料理教室だったんですよ。笑」

「小学校6年間、母のすすめもあり、お料理教室に通って、自然と料理や料理に関する知識は身についていました。」

Kariさんが、料理と関わり始めたエピソードを話してくれた。

2017年 自身初主催アートイベント『はるのひかり』開催時に『食堂kasiko』の活動が始まる。

アートイベント『はるのひかり』で初めて提供した『春の定食』

『yui the public house』のオーナーに今までの『kasiko』の活動内容を話してみたら、

「ここでもやってみれば?」と快く承諾を得て、

昨年11月から、約7ヶ月間。毎週土曜日『食堂kasiko』を開催。

現在は、『yui the public house』の常設メニューにて展開中。

さらに鎌倉での活動から、新しく繋がった縁で、鎌倉だけでは留まらず、逗子や都内などへも活動範囲を広げています。

「【食】って、やっぱり一番生活の軸にあるものだから、美味しいと思ってもらうことはもちろん、

人と人が結ばれていくツールとして活動できる事が楽しさでもあったりします。」

現在は、『食堂kasiko』の活動で多忙なKariさん。

8月11日土曜日 鎌倉の 『DRINK A GOGO』で行われる、『FUJI RINGO REBORN』のDJイベントにて『食堂kasiko』が精進スイーツを手がけるそうです。

『食堂kasiko』の活動やアーティスト活動の情報は、Instagramにて更新中

 Instagram @___kasio

https://www.instagram.com/___kasiko

『食堂kasiko』の白ぱんサンド

自家製のソフト白ぱんにサーモンとクリームチーズのサンド

 

平日限定『食堂kasiko』のおつかれさまセット 3種と生ビール

 

『kasiko』レザーコースター

『kasiko』箸置き

常連さんと楽しい会話で盛り上がってる、Kariさん

「かしこ」という言葉と折り鶴に込めた想い

『kasiko』=『かしこ』

女性が手紙の終わりに添える挨拶の語。優れてること、素晴らしいこと。

Kariさん自身が大切にされてる美しい言葉だ。

『kasiko』のシンボルマークの折り鶴。

「日本の伝統や文化をものづくりを通して発信していこうと思った時に、日本=折り鶴が自然とイメージできた事と、折り鶴は平和を象徴する」

Kariさんの御曾祖母様は、長崎で『呉服屋 石川京染め店』を営んでおり、

御祖母様は、長崎に原爆が落とされた1945年に長崎で産まれ、育った。という、

「折り鶴は私にとってのルーツです。」

長崎で呉服店を営んでた御曽祖母様が残してくれた絹の反物と平和を象徴する折り鶴を纏わせた

『11時2分、祈り』

桑沢新人賞受賞

自身の境遇、戦争と平和に対する「想い」「思想」を表現された作品

やりたい事にチャレンジしやすく、受け止めてくれる街。それが鎌倉。

「鎌倉で活動を始めて思ったことは、やりたいことにチャレンジしやすく、それを受け入れてくれる街でした。」

 

鎌倉で活動して、鎌倉という街が想像していたよりも、ローカル感が強く、強く太い繋がりを築いているイメージだそうです。

今後は鎌倉で、『Kari Ishikawa 』として個展やアートイベントなどを開催したいと言っていました。

私自身、『食堂kasiko』のKariさんの活躍も楽しみですが、表現者『Kari Ishikawa』の活動を彼女のファンのひとりとして、心待ちにしています。

『もの』を発信ではなく『こと』を発信したい

「もの」に対してしっかりと意味を持たせているKariさんは、

けして「もの」を発信したいわけではなく、「こと」を発信していきたいと力強く答えてくれた。

その想いが、作品ひとつひとつに対しての細かいキャプションや、より伝えたいことが伝わりやすい様に、パンフレットを作られている。

「私が伝えたい「こと」が、一番伝わりやすいカタチで表現できる、「もの」を作って発信しています」

シルクスクリーン(孔版画の技法のひとつ)という技法で、柄を作ることも、過程はまず版から手で作り、図案も全て手描きで描いているKariさん。

「時間や手間はかかりますが、完全手作業で機械では出せないあたたかみある作品を、丁寧に手作りしています。」

「もの」ではなく「こと」を大切にされてるからこそ、そのこだわりは「もの」をつくる過程にも現れているんですね。

「人々の暮らしに寄り添える『こと』を大切にした『もの』をこれからも作り続けていきたい。」

Kariさんの日常も垣間見れるInstagram http://www.instagram.com/.kariplum/

Kari Ishkawa 23歳 アーティスト 桑沢デザイン研究所デザイン専攻科ファッションデザインコース卒業 アトリエ兼住居として三浦半島に移住 鎌倉『yui the public house』にて『食堂kasiko』開催。数々のイベントに出店。

 

 

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